食の安全と保健科学東日本

食の安全という言葉は日本でも一般に広く定着しています。自分の口に入る食べ物は、きちんと安全が担保されていてほしいというのは誰もが願うことです。そのような世間のニーズを意識して、食べ物を取り扱っている事業者の中には品質に関して高い意識を持つところも出てきています。保健科学東日本では、安心して食物を届けられるような各種検査を実施しています。

食べ物の中でも気を付けないといけないのは、食中毒でしょう。宿泊施設や飲食店で食中毒菌の対処が不適切だと、一気に被害が拡大してしまいます。そこで保健科学東日本では、食品微生物検査を実施しています。食中毒菌の有無はもちろんのこと、微生物によって食べ物がどの程度汚染されているか、腐敗がどれくらい進んでいるかなども分析します。そして総合して、食中毒の起こるリスクを客観的に立証していきます。食材については調理や加工されたものについても、微生物検査が可能です。

無農薬野菜や有機野菜が話題に上るのは、農薬に関するリスクをどうしても意識してしまうからでしょう。現在では、食品衛生法で残留農薬基準を設定していない農薬についても0.01ppm以上検出してはならないという規則が設けられています。保健科学東日本ではこの残留農薬検査も請け負っており、ポジティブリスト制度に対応できるような残留農薬の一斉分析を行っています。事業者はその結果を見て、農薬の使用をより適正に改善できるようになります。また、そのデータを付けて農作物を販売すれば、お客さんも安心して購入できるというメリットも期待されます。そのほかにも肉腫判別検査を行っています。JAS法や食品衛生法で規定されている食肉製品の正確な表示にマッチするように定期的な検査に対応しています。 

近年では健康志向が高まっています。カロリーや食べ物に含まれる栄養成分などをチェックして、購入を決めている消費者も少なくありません。健康増進法の中では栄養成分を表示するにあたってのルールが取り決められています。その栄養成分を表示するにあたっては、適正な検査が必要になります。保健科学東日本では、この栄養成分検査の受注も行っています。各種栄養成分の含有量のほかにも、カロリーなども正確に検査します。消費者に正しい情報を提供することで、より自分たちの求める食材を購入できるようなお手伝いを行います。このように保健科学東日本では、検査を通じてより安全な食品が供給できる環境整備に努めているのです。"