保健科学東日本が受託する最新遺伝子検査

保健科学東日本では、最新の遺伝子検査を受託し行っています。
遺伝子検査をすることで、生まれ持った体質や病気のなりやすさなどを知ることができ、一人ひとりの体質に合わせた治療や予防が可能になります。
保健科学東日本では遺伝子多型検査や高感度迅速検査といった遺伝子検査によって、生活習慣病予防、感染症、そして薬物代謝酵素関連遺伝子に役立てています。
生活習慣病予防には、「アディポネクチン遺伝子多型検査」と「循環器疾患関連遺伝子多型検査」があります。
アディポネクチン遺伝子多型検査では、脂肪細胞から分泌されている善玉ホルモンの一種であるアディポネクチンを調べることで2型糖尿病やメタボリックシンドロームの疾患の有無や進行状態について知ることができます。
保健科学東日本では、東京大学大学院で医学系研究科糖尿病・代謝内科の教授である門脇孝先生よりライセンス供与を受け、受託を開始しています。
保健科学東日本が受託する循環器疾患関連遺伝子多型検査では、疾患感受性遺伝子の個人差を調べることで、発症リスクを判定し、疾患の1次予防に役立てています。
日本大学医学部病態病理学系臨床検査医学分野の中山智祥教授らが保有する特許の実施許諾契約に基づいて行っています。
感染症では、「結核性髄膜炎NestedPCR検査」と「ノロウィルスRNA検査」を実施しています。
結核性髄膜炎NestedPCR検査では中山教授より技術供与を受けた後、受託検査に適した形に改良を加え保健科学東日本独自の新規検査項目として受託を開始しました。
ノロウィルスRNA検査では、高感度かつ迅速にノロウィルスRNAを検出できるため、食中毒対策や感染予防に非常に有効です。
他にもパルスフィールド電気泳動(MRSA、緑膿菌)や性感染症(STD)スクリーニング検査も実施しています。
薬物代謝酵素関連遺伝子では、「CYP2D6」と「CYP2C19(*2、*3)」の検査が可能です。
CYP2D6とは、中枢神経系薬やβ遮断薬、抗不整脈薬など50種以上の薬物を代謝する酵素で、割合は少ないものの代謝欠損型のヒトや、代謝能の低いヒト、または代謝能が極めて若いヒトが存在します。
代謝には個人差があるため、検査することで代謝能の予測をはじめ投薬方針の決定や創薬の治験に役立ちます。
CYP2C19(*2、*3)はプロトポンプ阻害剤や抗不安薬、そして抗てんかん薬などの薬物を代謝する酵素で、点変異によって酵素活性が低下します。
そのため、プロトポンプ阻害剤を用いたピロリキンの除菌治療では、除菌成功率にも影響を与えることが明らかになっているため、本検査を行うことで治療効果の向上や薬物投与量の個別化や適正化において非常に重要な役割を果たしています。