保健科学東日本の空気清浄度検査の活用について
建物の中には、目に見えない科学物質が浮遊しています。しかし、見えない物質であるため、原因を探ることが困難な場合もあります。保健科学東日本で受託している空気清浄度検査の活用により、病院管理指針で定められている基準かどうかを判断し、衛生的環境を保つことが可能です。
特に病院内では、感染予防のために日頃から施設の空気清浄度を確保することが求められています。病院内全体を清潔区域とできれば理想的ですが、現実的には難しい問題です。そこで、空気洗浄度の項目に含まれている浮遊粒子数、浮遊細菌数、リークテスト、換気回数、室間差圧などの検査が必要となります。
このような病院空気洗浄度は測定後、病院評価資料や院内清浄度保全目的で有効に活用できます。
病院では、一般的な住宅やオフィスとは異なり、外部から汚染された空気をなるべく混入しないようにするだけでなく、院内感染を防ぐためにも一定の清浄度を保たなければなりません。保健科学東日本の空気清浄度検査では、清浄度、照度、まぶしさ、浮遊粉じん、ホルムアルデヒド、揮発性有機化合物などを空気環境測定セットで検査します。清浄度クラスは、日本病院設備協会規格・病院空調設備の設計・管理指針により、クラス分けがされています。
高度清潔区域から一般ゾーンまであり、各クラスによって基準が異なります。保健科学東日本の空気清浄度検査により、適した環境であるかを判断できるのと同時に改善点の発見にも役立ちます。
浮遊粒子とは、大気中に浮遊している煙や粉じんなどで、粒径が10マイクロメートル以下のものをいいます。これらは、呼吸によって肺や気道に達してしまうため、人体への影響を与える物質です。浮遊細菌は、空気中に浮遊している微生物であり、細菌やウイルス、真菌などが対象です。
これらは、何かしらの発生源からエアロゾル化したことで浮遊したものであり、見て判断できるものではないため、保健科学東日本の空気清浄度検査の活用によって状況確認が可能です。
保健科学東日本の空気清浄度検査では、空気中の浮遊粒子数や浮遊細菌数を数値化し、病院の基本方針に沿った洗浄度区分を把握できます。手術室などは室間差圧により、空気圧を外部より高く維持しているかも管理できます。リークテストや換気回数からも診断項目に含まれているため、院内環境改善にも有効です。
無色無臭の見えない化学物質も定期的な環境検査において、測定可能であり、病院以外でも工場のクリーンルームや学校、幼稚園などでも有効な検査です。