保健科学東日本の最新遺伝子検査
現代に生きる人なら誰もが発症する可能性がある病気が生活習慣病です。偏った食生活や、運動不足など生活習慣が乱れている場合にリスクが高まります。保健科学東日本では、生活習慣病予防として、アディポネクチン遺伝子多型検査と循環器疾患関連遺伝子多型検査を受諾しています。
アディポネクチン遺伝子多型検査とは、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの発症に関連するアディポネクチンの遺伝子配列を調べる検査です。アディポネクチンは、痩せホルモンなどと呼ばれ、糖尿病や動脈硬化のような生活習慣病予防に役立つとして期待されています。特にインスリンの感受性を高める働きは注目され、多くの学会で取りあげられるほどです。アディポネクチンは人によって分泌量が異なり、これまでの研究では、血液中のアディポネクチン濃度が高い人ほど糖尿病になるリスクは低いという結果が出ています。保健科学東日本が行っているアディポネクチン遺伝子多型検査を行えば、自分が糖尿病などになりやすい遺伝体質を持っているか否かを判定することができます。
循環器疾患関連遺伝子多型検査とは、各個人の疾患感受性遺伝子を調べる検査です。喫煙や飲酒による肺がんや食道がん、循環器疾患に関しては、遺伝子型を調べることで発症リスクがある程度判明するとされています。PGISやNPRA、FSHR、STRK1など各遺伝子の配列を調べることよって、心筋梗塞のリスクや脳梗塞のリスクを把握することが可能です。リスクが数値となって判定されることで、病気の1次予防に役立っています。
同じ薬を処方されたとしても、人によって効き目の早い、遅いがあります。これは遺伝的な要因や、環境の違いから生じます。日本で、代謝能力が若干低い人の割合は15%から20%と言われていますが、そういった人に一般の患者と同じ量の薬を処方すると副作用を及ぼすケースがあります。保健科学東日本ではCYP2D6の検査を行い、代謝能を予測することが可能です。これによって治療前の投薬の方針を決めることができます。保健科学東日本で検査される酵素は他にもCYP2C19があり、副作用のリスクを減らすためなどに使われています。保健科学東日本は、1人1人異なる遺伝子型を日々研究することで、その人に合わせた治療や予防を積極的に提案しています。遺伝子要因だけが病気の原因ではなく生活習慣を改めることが重要なのはもちろんですが、遺伝子検査が果たす役割や新たな可能性を追求し続けています。